[ BLOG ] 蓮沼執太フィル”Meeting Place” @ スパイラルホール2days 徹底リポート

初日 2/25 土曜

久しぶりの蓮沼フィルだな、と楽しみにしながら少し遅れて会場に入り、まだ時間もあったのでとにかくコーヒーと軽い食べ物が欲しいなとコンビニで買ってきた直後、スタッフ・齋藤あきこ(以下アッキー)が「コーヒーと軽い食べ物でーす」と楽屋前にスタバの大ポットとスナック類を広げた時には「これは何か嫌な予感しかしないな」と一気に不安に襲われました。

リハーサルが終わり開場し、いよいよ開演を待っている男子楽屋では、サックス大谷能生のひいお祖母様がイタコだったという話から霊の話で持ちきりになり、どうりで演奏中に時折能生のサックスから意味不明のフレーズが放たれるなと思っていたので、あれは何かの霊が憑依して思わず出ちゃったものなんだな、ととても納得しました。

そんな楽屋でスティックと練習パッドでパタパタと叩きながら出番を待っていたら、環ロイくんが突然スティックを奪いリズムを叩きながら即興ジャムセッションを誘ってくるので、もう片方のスティックで乗っかってみたらそのリズムが5拍子のパターンだったので、心の中で「ロイくん、これ天然でやってるとしたら本当の天才だな」と少し焦りつつ感心していたら、その後変拍子のことを珍拍子(ちんびょうし)とずっと呼んでいたので「あ、ホントの天然なんだな」と少し安心して胸を撫で下ろしました。

終演後の打ち上げの居酒屋では、飲み放題の2時間コースだったのですが、タッチパネルでオーダーしてもいっこうにハイボールが来ないのでおかしいなと思い、何回も注文ボタンを押していたら、制限時間終了間近に鬼の仇のようにハイボールがテーブルに並べられ、オンラインとオフラインのタイムラグについて大量のハイボールを飲みながら考えさせられる夜でした。

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写真:Jimanica

二日目 2/26 日曜

翌日、会場に入りリハーサルを始めると、ギターの斎藤くんがなんと東京マラソンに参加した後に向かうので少し遅れる、という事を知り、他のメンバーと「フルマラソンを走った後にライブを2時間やるなんて、本当にすごいよね、気が狂ってるよね」と感心しながらリハーサルをしていると、達成感に満ち溢れた斎藤くんが現れ、「まだ終演まで本当のゴールじゃないから」と言ったのを聞いて皆で感動し、思わずサライを練習しだす人もいました。

そんなこんなでリハーサルを終えて本番を待っていると、本番用のシャツに着替え途中のバイオリン千葉君が突然上半身裸で何かを叫びながら楽屋を飛び出してステージ裏を這いずり回っているのを見て、あぁ、流石の千葉くんも緊張すると自分を抑えられないんだな、気をつけなきゃな、と思いました。

本番を終えて物販を手伝うべくメンバーの皆で並んでサインなぞしていると、突然お立ち台に上ったスティールパン小林うてながCDを手にして売りながら「脱ぐ」と叫びだしたので、千葉くんといいうてなといい、どうして最近のミュージシャンはこうもすぐに脱ぎたがるのかな、と不思議でなりませんでした。

物販も終えて落ち着いて来たある時、ユザーンが僕の髪型をみて「こんなにサイドと後ろを刈り上げるのは、もう完全に社会性が欠如してるよね」と言ったので、なるほど、やっと僕の事をミュージシャンとして認めてくれたのかな、とちょっと嬉しくなりました。

ほとんど片付けも終わってメンバー皆でホワイエのソファで談笑していると、フルート宮地夏海ちゃんが、以前働いていた某アパレルショップの過酷な勤務状況を語りながら朝の朝礼のかけ声を叫びつつ延々とお辞儀し続けていたので、あぁこのコは元々根がブラックなんだな、と納得しながら眺めていました。

機材を車に積んでロビーに戻ると、マエストロ蓮沼くんにいきなり「クビ」と宣告され、目の前が真っ暗になったかと思えば直後に「ウソウソ、解散」と訂正を宣告され二度ショックを受け、クビと解散では言われた本人にとってだいぶ衝撃が違うな、と思いながら意気消沈し、よくよく話をきいたら全くの冗談でむしろ今後の話を話し合っていた最中でした。

そんな蓮沼フィルも無事二日間の公演を終了、東京2DAYSということでゆったりと出来た気もして、とても楽しかったです。今後の活動も、是非ご期待ください。

他のメンバーの皆との楽しいやり取りもリポートしたい気持ちでいっぱいですが、あまりに長文になってしまうので、又今度。

お越し下さった皆様、ありがとうございました。

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写真:後藤武浩