[ BLOG ] 『片袖の魚』サントラリリースします

先日SNS等で情報解禁されました、映画『片袖の魚』オリジナルサウンドトラックのリリース。僕自身初めてのサントラ発売となり、手放しで嬉しい限りです。

東海林監督から音楽の依頼をいただいた当初、当然ながら全体から細部まで、どういった音楽を云々の話をするのですが、普段主人公がサブスクで聴いてそうな音楽 という手がかりをいただいた時には、僕に頼んでくれた理由が分かった気がしてとても有り難かった次第です。もちろん、どんなリクエストであれ作品第一主義なのは前提ですが、今までの自分のアプローチで進められる映画音楽、なんて素晴らしい映画でしょう。東海林監督万歳。

僕が映画音楽を作るのは初めてではありません。大学時代、東海林監督とは実は同じ科の同級生であり、彼の初の自主映画作品『Lost in the Garden』の音楽を作らせていただいたのが初めての映画音楽制作でした。それから25年の時間が経ち、再び彼の作品に関わらせていただくこととなり、光栄の限りとともにお互い未だにその道を歩いているという、いわば生存確認に近い気もして、やっている人はやってるんだなと当たり前のことを思った訳です。

本作はサントラと謳っていながら、単なる劇判集というものではありません。映画の中ではほんの数十秒しか使われていない音楽も、フルアレンジを施し、一曲として成立させたアルバムバージョンを何曲も収録しております。半サントラ、半フルアルバムのような位置づけで楽しんでいただけたらと思います。ビオラとバイオリンでこの映画のファンダメンタルな部分を担ってくれた、蓮沼フィル中学校略して沼中のクラスメート手島絵里子さん、混沌のインプロサウンドの渦の中、サントラにしか収録されない貴重なソロを残してくれたThe Space Baaリーダーの辰巳光英氏、そして映画の顔になった主題歌を歌ってくれ、しかも劇中のインストにラップを乗せてくれたMiyna Usuiちゃんの皆様にも感謝です。そしてマスタリングはいつもお願いしているfloatの益子先生、とても丁寧に仕上げてくれました。みんなあざす!

思い入れも強いので、ジャケットも自分でデザインしました。久々に画材を触りました。

Katasode_jacket

この映画の原案である詩を綴った文月悠光さんが、主題歌のために書き下ろしてくれた詩も素晴らしく皆さんに読んで欲しいので、当然ながら歌詞ライナー冊子も入っています。

そんな主題歌『RED FISH』のMVがつい昨日公開されました。こちらも久々に私が全てを。過去の自作のMVと見比べると、人を撮った画の空気が似てて、こういうのは変わらないんだなと思いました。
なぜ新宿なのか。なぜ右から左ばかりへと歩いていくのか。ぜひ映画を観る前と観た後に一度づつ見ていただければと思います。

 

7/15発売です。映画が公開されるK’s cinemaでは、7/10に物販エリアにて特別先行販売されるとのこと。ぜひ映画を観た後に、お手にとってもらえたらと思います。

Tower RecordsとAmazonでは、すでに予約受付が始まっています。ぜひみなさん、ぜひ!

Tower Records 予約ページ

Amazon 予約ページ

 

片袖の魚
Original Motion Picture Soundtrack By Yu Ojima
JMNC-003
全11曲
定価2,200円税込
2021年7月15日

 

既に映画もいくつかの海外でのLGBTQ+系映画祭に招待されているようで、反応が手応えで評価の今後が世界です。何より一人でも多くの方が観てくれることを願っております。

片袖の魚_ちらし表_Web

映画『片袖の魚』
2021年7月10日(土)より
新宿K’s cinema にて公開
順次全国公開予定
Website https://redfish.jp

予告編movie