[ BLOG ] Jimanica solo tour in 四国を振り返る 前編

6/9~12まで、初の四国4県をすべて巡るジマニカソロツアーを行いました。一緒に巡るのはこのブログでも紹介したJ系音楽をワンクリックで操る吉岡たく(以降たくちゃん)、そして今回のツアーの制作を担ってくれたCowbellsのミネオくん。初の四国4県は湯けむりロードムービーとなりました。

9日、高知空港に到着すると吉岡たく(以降たくちゃん)のお迎えが。フライト時間の関係で、最初の会場ONZOに到着するのが少し遅かったのですが、聖地ひろめ市場へは忘れることなくお参りに行って参りました。

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朝から宴会で埋め尽くされている

相変わらずの激混み、酒に呑まれた高知の人々の頭上から湯気が沸き立っています。きっと地球最後の日がやってきても、多分ここは普通にこんな感じなんだろうなと思いました。今回はあまりゆっくり出来ませんでしたが、いつかここで気を失って担がれたいと思います。

共演は吉岡たく(以降たくちゃん)/Tamura Norihide/Masami Takashima×Mineo KawasakiそしてDJの皆様。ミネオくんがサポートするシンガー、Masami Takashimaさんと共通の知り合いミュージシャンも多く、ちょっとナツいお名前も出てきて、盛り上がりました。ちょっと気温の低いシティポップな感じ、とても良かったです。

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Masami Takashima×Mineo Kawasaki

ONZOはもう何度も演っている会場ですが、相変わらずアットホームでありながらDJやライブは攻めた人ばかりが集まるとても良いハコで、思わず手放しで呑んでしまいました。しかし高知はGOLDIEやらDEGOやらNina Kravizやら、ほんとに多くの僕の好きなアーティスト・DJが他の都市を飛び越えてやってくるんですよね。素晴らしい街ですね。

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本ブログ後半にも登場予定の、高知ONZOの店長Kenichiro Nakawaki(写真右/以降ケンちゃん)

明くる朝はもう梅雨明けかってくらいの快晴、龍馬センセが仰いだ空がヌケまくっておりました。本日10日は徳島まで移動、初めてのbar txalaparta(チャラパルタ)であります。時間も割とゆったりしているということで、温泉アレンジャー吉岡たく(以降たくちゃん)のガイドで四国の中心部の大歩危(おおぼけ)・まんなか温泉へ寄り道しまして、結論は最高でした。渓谷を見下ろす露天風呂で、完全に魂を抜かれました。まさかこのあとライブなんて、全く想像ができません。何しに来たんだかちょっと思い出せないまま徳島に到着しました。

大歩危の観光スポット、まんなか

徳島チャラパルタ、音がいい!ラウドなのに痛くない、でもローもハイものびて聴こえる、とても良いハコです。

サウンドチェックをしているときの話ですが、なんか足らないな、なんかスースーするな、と不思議に思っていたところ、ふと重大なことに気付きました。

「ハガ、ナイ。」

歯が一本無いのです。
学生時代、学祭でのある日、露店の焼き鳥の串をかじって横に引き抜いた瞬間に横の歯も一本一緒に抜けて飛んでったという、正月の初夢のような出来事があり、以降ブリッジっていうんですかね、脱着可能な歯とともに人生を送っているのですが、先ほどの温泉で歯磨きの際にイジェクトしたまま脱衣かごに置いてきてしまったことに気付いた訳です。体の一部が別の場所にあるという恐怖に襲われた僕は、サウンドチェックも半ばにまんなか温泉に即座に電話し、恐る恐るながら「あの、は…歯を忘れまして」と告げたところ「あ、はいはい(そういうことですね)」みたいな、さすが数々のお年寄りをさばいてきた温泉宿、歯の忘れものもは決して君が初めてではない、というプロな対応が垣間見えて少し安心しました。
折り返しの電話に0.2秒で出たところ、無事ありましたということで安心こそはしましたが、この後のライブも歯の無い、いわばSKIPPERSとして演奏しなければならないことを考えると少し陰鬱になりました。唯一の救いは前歯ではないという、敷居の低いフォローが心の支えでした。

ライブは音の良さもありとても気持ちよく出来て、最高でした。共演のPTBK/ちぷさんお二人のDJがとても良かったです。DJちぷさんのプレイで、アブストラクトな突き放しっぱなし系かと思いきや、いつしか四つ打ちにシフトしているのがとても印象的でした。

徳島でのライブも終わりホっとしていると吉岡たく(以降たくちゃん)の高知魂に火が付き皆にショットが振る舞われると、皆いい感じで酔いと音に包まれ、歯は抜けても腰が抜ける寸前に寝ましょうかということでお開きになりました。しかし昨日のONZOといいチャラパルタといい、明日演奏することとなる松山の音溶といい、四国は小さい会場でもガッツリ音量をだしているところが多くて気持ちいいです。単なる爆音ではない、ちゃんとチューニングされた感のある感じで、どこも聴きやすいです。

残すところあと2本、何があと2本なのか、まだ思い出せません。

→後半へ続く